これから2回に分けて、当社がお客様に提供した、オープンソース製品の OpenOLAP と IBM i (AS/400) との連携ソリューションを紹介します。 初回は、お客様が導入を決定されるまでに我々が行った内容を、順を追って紹介します。
OLAPとは多次元データベースであり、様々な情報を様々な角度から分析する事を可能とするソフトウェアの事です。 OpenOLAP は GPLライセンスで公開されており、 OLAP を実現する オープンソースのソフトウェアです。 インターフェイスはブラウザを使用し、閲覧する事ができます。
導入までの経緯 お客様がお持ちになっていた要望は下記の通りでした。当社に相談をされた当時、お客様では以下の方法で情報の共有を実現されていました。
共有対象の情報は販売関連、在庫関連、原価関連など様々で、それらが違う担当者により作成されていました。その為、担当者が出張、休暇の場合は最新の情報が反映されないと言った事も問題でした。
当社はお客様とは長年のお付き合いがあり、様々なシステムに携わっていたこともあって、蓄積されている情報の有効活用ができないものかと常々考えておりました。それを実現する手段として、頭の片隅には「OLAP が活用できないか」とおぼろげながら考えてはいましたが、今回の要望はそれを実現する良い機会となったのです。
まず最初に、お客様にOLAPで実現できることを体験してもらう必要があります。そこで様々な製品を調査しましたが、多くの製品が高価なものであり、テスト的に購入できるものではありませんでした。そこで、以前調査した オープンソースで公開されている OpenOLAP を思い出し、早速私のノートパソコンに導入致しました。
OpenOLAPには付属するテストデータがあるので、それを使ったデモをお客様にお見せしましたが、お客様のデータでは無い事から、臨場感が不足しており中々ご理解が得られません。そこで、お客様に了承を得て、実際のデータを使用してお見せする事とになりました。
実際のデータを使用するに当たって、以下の作業を実施しました。また、セキュリティー上、実際のデータを私のノートパソコンに導入する事はできないため、専用のサーバーを用意してお客様に自由に見ていただく環境を作りました。
お客様の社内ネットワークと弊社の社内ネットワークは、弊社が構築したインターネットVPN により接続されているため、直接弊社のサーバーへアクセスしていただき見ていただく事ができました。
現在のエクセルで表現されている事は勿論の事、OLAP の概念である「ドリルダウン」、「スライシング」、「ダイシング」についてもご説明し、実際のデータを使用した上で、OLAP で出来る事をご理解していただく事ができました。その結果、導入が決定致しました。
次回は、実際の導入に際して、我々がご提供したソリューションをお届け致します。
お客様からの要望を実現するため我々は様々な角度からソリューションをご提案させていただきます。 お一人で悩まずに我々に是非ご相談ください。